メイキングもどき
「Rum Raisin vol.6-Grooval Tour-」のジャケットデザインを担当させて頂きました。
ずっと作ってみたかったメイキングもどきなるものを作ってみました。はじめてした塗り方だったので忘れないように自分用メモも兼ねてます。
- ラフ画
こちらはラフ画です。ノートにがさがさーっと描いて写真を撮り、パソコンに取り込んでから線画に起こします。絵を描く過程で一番ここが楽しいです。
「世界旅行」がテーマなので、キャラはそれぞれの国をイメージしています。あとは目を引きやすいようになるべくカラフルにしようと思ったので、賑やかで明るいパレードをイメージしてデザインしました。
アナログだと全体が見渡しやすいので大体ラフはアナログで描いて、細かいところや配置はデジタルで詰めていきます。
使用ソフトはSAIです。線がすごく綺麗に描けます。文字入れができないのと、図形が描けないのを除けば非常に使いやすいソフトです。ほぼほぼデジ絵はSAIで描いてますが最近はフォトショで加工するといい感じになるということを覚えました。
- 線画
線画です。一番苦手!鉛筆ツールで線を描いては消し描いては消しの繰り返しです。うまく描けるまで何回でも描き直します。線画だけで丸5日くらいかかりました。今回は世界地図とか国旗とかとにかく細かくてややこしい形が多かったのでとても面倒でした。もうややこしい形は二度と描くまいと固く心に誓いました。
ちなみに線画は線画レイヤー1枚だけにしてます。
- 下塗り
色を塗る部分を下塗りします。これが結構大事な過程だけどすごく面倒。ここで間違えたら後々の過程に大きく響きます。色は後で変えられるので塗り残しが分かりやすそうな色に適当に決めました。
レイヤー分けして色塗りをしていくんですが、レイヤーが多すぎると後でわけわかんなくなるので、違う人物でも髪なら髪レイヤーでひとつ、服なら服レイヤーでひとつにしています。今回レイヤーは大体合計で50枚くらい使ってます。案の定レイヤーが多すぎて途中でわけわかんなくなりました。泣
この下塗りの作業だけで丸4日くらい。
- グラデーション
先程の下塗りにクリッピングして色を塗っていきます。どういう塗り方にしたら良いか分からなくてすごく悩みました。一旦は厚塗り方式にしてみたんですが、厚塗りだとどうも画面が暗くなってしまうんですね。今回はとにかく明るく!賑やか!なイメージだったので、水彩筆でグラデーション→鉛筆で影とハイライトをベタ塗りという方式にしました。今までやったことない塗り方だったのでうまくいくか不安だったんですがしっくりきて良かったです…!;;
水彩筆の設定はこんな感じです。いい感じにグラデーションが作れるので重宝してます。にじみやぽわーんとしてる絵はほとんどこれで描いてます。
- ハイライト・髪ツヤ
鉛筆ツールでハイライトを入れました。ほぼほぼ完成してきました。髪の毛のツヤは筆ツールで頑張って一本一本丁寧に描いていきます。死にそう。
筆ツールの設定はこんな感じです。たぶん最初の設定からいじってないと思います(?)鉛筆ツールほどきっぱりしてなくて、水彩ほど滲みやすくない線が欲しい時に使ってます。
- 仕上げ
少し背景が寂しかったので紙ふぶきと風船を追加しました。あとは色味を調整します。エアブラシツールでオレンジを塗ってオーバーレイにすると線画と色塗りが馴染んでくれます。
塗り残しがないか確認して、バランスを整えたら完成!
------------雑感---------------
M3や学祭で売る用のCDなので、上手く描かなければというプレッシャーが半端なかったです。描くの楽しいですけどなかなかしんどい。反応が怖いので描き終わってもずっとヒヤヒヤします。
一時期は自分の力以上に上手くやらなきゃーって気負いすぎるあまり絵も描きたくなくて音楽聞くのも作るのも嫌になり、イベントに出てもずっともやもやしてました。M3に行って皆自分の好きなことやってるのを見て、もっとやりたいようにやればいいのかーってなんとなくすっきりしました。趣味は楽しいのが一番ですね。